気ままに気楽に

今日も息をしています

戦う宣教師 ビッグ・ジョージ・フォアマン


一般的に若いボクシングや格闘技ファンは1980年代のマイク・タイソンがヘビー級でKOアーティス

トというか、KOパンチャーのイメージを持ってるかもしれませんが、我々40代以降の中年の人間でボ

クシング・ファンであれば1970年代のジョージ・フォアマンが驚異的なKOマシーンで印象に残って

る人もいるんじゃないでしょうか。

世界タイトルをとった試合はいつみても鳥肌が立ちます。

対戦相手のスモーキン・ジョー・フレイザーは破壊力のある左フックが武器で、この対戦の前にモハメ

ド・アリをKO寸前まで追い込んで明白な判定勝ちを収めてまあ当時、無敵でした。

しかし、フォアマンはこの強いチャンプを子供扱いし2RTKO勝ちに葬るのですが、全てのヒットした

パンチで100キロ前後のヘビー級がこんなに派手にふっ飛ばされてる絵は観たことなかったのでビック

リした記憶があります。

この後、日本にも来日して初防衛戦を格下のジョー・キング・ローマンという白人ボクサーと対戦するの

ですが、あっさり1Rか2RでKOしてトイレ休憩してる間にKOシーンを見逃した観客のおっさんがい

たという最近の楽天イーグルスの野村監督並みの逸話も有名な話でした。

しかし、この後アリにザイールのキンシャサにて奇跡の8R逆転KO負けをくらい、その後も2試合ほど

復帰戦をしますがTKO負けを喰らい現役を引退します。

そして、最後の試合で神が見えたらしく宣教師として暮らしますが、1986年?くらいだったと思いま

すが10年ぶりにリングに復帰します。

しかし、さすがに10年のブランクは体をかなり錆びつかせていました。

ビア樽のようなお腹、そして年齢も36歳を超えて元々動きの速くないボクサーでしたがノロマな牛のよ

うな感じで又、格下の対戦相手に連勝を重ねていたので評論家からもジョークだろ!とかかなり批判され

ていました。

時はマイク・タイソン、イヴェンダー・ホリフィールド等小さくても、スピードとパワーがあるヘビー級

の時代になってて、もう彼の時代ではなかったはずです。事実ホリフィールドと対戦した時も彼を苦しめ

ましたが判定負けをくらっています。

しかし45歳になってマイケル・モーラーという元々ミドル級上がりのレフティーのチャンプと対戦して

彼は奇跡の10Rワンパンチ逆転KO勝ちを演じます。

私は別にフォアマンみたいな超ド級のヘビー級チャンプでもボクサーでもなんでもありませんが、このフ

ァイティングスピリットは見習いたいもんです。

いつか彼の様に人生の逆転KO勝ちしてやるんだってね!!

この史上最高齢のヘビー級返り咲きによりフォアマンはアリに負けたトラウマに勝ち、ある意味ボクサー

としてはアリを超えたかもしれません。

そのくらい全盛期を知っていた我々、ボクシングファンはこの偉業に当時、拍手喝さいしたもんです。