気ままに気楽に

今日も息をしています

THE WHO   QUADROPHENIA

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ディスク:1
1. ぼくは海
2. リアル・ミー
3. 四重人格  
4. カット・マイ・ヘアー  
5. 少年とゴット・ファーザー  
6. ぼくは一人
7. ダーティー・ジョブス  
8. ヘルプレス・ダンサー
9. イズ・イット・イン・マイ・ヘッド
10. アイヴ・ハッド・イナフ
 
ディスク:2
1. 5:15(5時15分)
2. 海と砂
3. ドゥローンド  
4. ベル・ボーイ
5. ドクター・ジミー
6. ザ・ロック
7. 愛の支配
  

 
1973年に発売されたザ・フーのコンセプト・アルバムの2枚組です。
このアルバムを初めてレコードで見つけて買った時はもうジャケットが渋くて頬をスリスリするくらいの素晴らしいジャケデザインだなあ~って思った記憶があります。
 
確か輸入盤だったんだけどとにかく嬉しかったです。
 
私らの同世代(1950年代後半~1960年代生まれ)のビート・バンドでアマチュアで遊んでいたりその系統の音が好きだった連中からすれば映画『さらば青春の光』は映画としてどうこうというよりバイブルの様な作品でした。
1979年に発表されたこの映画はポリスのスティングの存在感が圧倒的な映画で、そのスティングがモッズ連中の顔役でありながら労働者階級なので普段の顔はベル・ボーイってなストーリーが自分らが神戸でパンクス連中の親玉だった神戸のシドって言われていた男が、普段肉体労働で昼間汗水たらして働きバンドマンとして地元では有名だった超ローカルな話題とダブルのである。
 
実際、私の懇意にしてもらってる神戸三宮のレコード店主が私より一回り以上年長でモロ、ビートルズ世代なんですが本人はストーンズやクラプトンが好きみたいなんですが、この映画でのブライトンの争いっていうモッズとロッカーズの喧騒で暴動が起きる事件なんかでも実際は凄いマニアックなローカルな英国の話だったそうです。
 
そんな事より1960年代半ばってのはビートルズストーンズ、ジミヘン、クリーム、ドアーズなんてのがいわばロックの最先端でS・フェイセズザ・フーなんてのはそれほど話題にはならなかったそうです。
 
ただ私ら遅れてきた世代にとってはこのアルバムの音世界や映像なんてのはやはりパンク・ニュウェイヴの源流と捉えたりするフシがあります。
 
映像でいくと主人公が壮烈な最期を遂げるものが多いアメリカンニューシネマもソレに当てはまるのかもしれません。
 
純粋に音だけを拾って聴くならばそんなに激しくはないのですが全体に流れる倦怠感というか諦念感とか反抗、旧世代との争いやモッズとロッカーズのいがみ合いなど、後のパンク対旧世代のロック、ヘヴィー・メタルとのいがみあい等ところどころ似通った部分はあると思います。
 
個人的にはザ・クラッシュザ・フーを目指していた部分があったと思うのですが残念ながらここまでの幅の広さというか音世界と映像世界の豊富さまで追い付かなかったという印象は受けます。
 
すべてではありませんが1970年代のパンク勢が尊敬し目指していたバンドの最究極がザ・フーであったのかなあ~なんてよく夢想しますね ♪
 
邦題が四重人格ってタイトルのアルバムですが人間って最低3重は人格あるんじゃないかなあーって自分を省みてそう考えたりします。
 
ソレがもうひとつ増えちゃうとこの主人公の様にバイクと一緒に大空を飛び立とうとして急降下してしまって臨界点というか限界に達してどうにもならん状態になっちゃう気がします。
 
大抵の人はギリギリで踏みとどまりますが時折、メーター振り切ってそのまま別世界に行ってしまう人がごく稀にいてますね。