気ままに気楽に

今日も息をしています

褐色の爆撃機 ジョー・ルイス

 
さて久々にいー加減なボクシングの記事を再開します。
 
ジャック・デンプシーが有名なロングカウント事件でジーン・タニーに王座を明け渡した後のヘビー級ボクシングは特に傑出した選手がいなくなり群雄割拠の時代となります。
 
そこで現れた久々のホープがこのジョー・ルイスである。
 
彼は先人のジャック・ジョンソンと同じアフリカ系アメリカ人でしたが、ジョンソンがひたすら白人至上主義のアメリカ社会を挑発し、観客の多くの白人の憎悪を膨らませていたのに対し、模範的な非白人ボクサーとしてのふるまいと行動があった故にピープルズ・チャンピオンといいますか全米の人気者になります。
 
コレはマネージャーとかの側近の作戦もあったでしょうが彼の元々の性格と素養によるものが大きかったように思います。
 
分かりやすく言えば大相撲の朝青竜がジョンソンならば千代の富士の様な存在であったのではと妄想します。
 
少なからず、品行方正で実際はまだまだ人種差別のあった時代に素直に自分をボクシングで自己表現していたのだと解釈します。
 
とは言っても連続25回防衛という防衛記録はマイナー団体の世界タイトルを除いて、今現在でも破られていない不滅の大記録を打ち立てました。
 
映像で見ても左右のフック、特に左フックはかなりの威力があったのでは?と感じます。
 
ボクシングマガジンか何かの増刊号で見た記憶があるのですが、彼が身長は186センチほどなんですけど2メートル20センチくらいの巨人二人をスパーのパートナーにしている写真をがあってたまげた記憶があります。
 
つまり1930年代~40年代でも2メートル以上の巨漢ボクサーは実在してて彼はことごとく打倒していったのかなあ~って考えたりします。
 
今、現在最強のヘビー級王者であるビタリ・クリチコは2メートル2センチの大男で先日も楽に1RKOで無敗のキューバンをひねりつぶしてましたが、ボクシング博士ジョー・小泉氏に言わせると彼の身長は歴代ボクサーの10傑にもはいらないそうである。つまり昔から巨漢のボクサーは存在していたのである。
 
ワタシの印象に残ってる長身のボクサーはプロバスケット・ボールの選手で1970年代後半に数試合して廃業したエディ・ツートール・ジョーンズってのを思い出すのですが彼でも2メートル5センチくらいの感じでした。
 
1940年代に一敗地にまみれた宿敵ドイツのマックス・シュメリングとの再戦は当時のナチス・ドイツVSアメリカの代理戦争ということで史上最大に盛り上がった一戦とされています。
 
なかなかプロキャリアの中でKO負けした相手に対して再戦でこっぴどく仕返しするボクサーってあまり偉大な王者のなかでも数少ないですが彼は米国のファンの期待に応えて豪快にKO勝ちします。
 
プロボクシングってスポーツをより品格のあるプロスポーツ興行にしていった最大の功労者の一人であるとワタシは認識しています。