憲兵と幽霊

映画「憲兵と幽霊」は1958年に新東宝で製作された、中川信夫の代表作とも言えるホラー映画である。

主演は天知茂と「ウルトラセブン」のなに～っと振り返るキリヤマ隊長でおなじみの中山昭二である。

天知茂という役者は非常に芸達者でピカレスクロマン溢れるダークな悪役を演じたり、「地獄」や「東海道四谷怪談」での超ワル役や晩年のTVシリーズで明智小五郎とか演じていたけどどこか陰のある感じで、個人的に演技者としては非常に好きで、時折意味もなくこの人の眉間に皺を寄せる仕草なんか真似したりしたもんだ。

物語の方は、戦時中大陸の方に出征していた若き憲兵少尉（天知）は金と色の欲からスパイとなり同僚（中山）に濡れ衣を着せ銃殺、彼の母を自殺に追い込み、妻（久保菜穂子）をも犯す。

かように鬼畜なこの男の前に死んだ同僚に瓜二つの弟がこの少尉の下に新任として付き、いまわしい過去を思い出した鬼畜少尉は次第に追い詰められ・・・・・・

猟奇色豊かな戦争スパイ秘話モノの主人公を天知茂が熱演している佳作である。

ちなみに他に「憲兵とバラバラ死美人」というもっとキワモノ映画がありますがまだコレの方が観やすいとは思いますがまずレンタル店に置いている処は少ないでしょうし、CS放送で放映もあまりしてくれないとは思う。

「憲兵銃殺」というタイトルでビデオが出ていた時期もありました。

まだまだ夏の暑さが残る中ヒンヤリしたい方や最後には因果応報で悪い奴は滅びるってな内容なのでそういった映画がお好きな方は必見です。でも怖いですよ～動画は心臓の弱い方は観ないようにね～