やせっぽちのBoogie(仮題) 第12回
KT、SGT、コシ師匠、ましんは今日も※リードマンで音合わせ&曲作りに励んでいる。
よくBAND練習なんかでも停滞気味というか中だるみ時期ってのはプロであれアマチュアであれあるものでこの未だバンド名が定まらないバンドも最近はイマイチ、皆が練習に気がのらないというか少しテンションが落ち気味なのだ。
今日は初めてKINGが練習を観に来ていた。
なんだかんだいってこの男もこのバンドの行く末が凄い気になっていたのだ。
自身も昔、男女混成バンドでバンマスとして苦労した経験があるからだ。
このバンドは、SGTがバンマスなんだが音のリードを取っているのは明らかにBASSのコシ師匠である。
Guitarのましんは以前の所属していたバンドではソロなど弾きまくるギターだったが、コシ師匠にリードベースやSGTの4ビートの様な独特のドラムのリズムを前面に押し出しつつ、自分はリズムギター中心に少しソロを入れる程度でロビー・ロバートスンの様なギターに徹している。
「ねえ~KTちゃん、もっとファルセットを軽く効かせて気軽に腹から声を出してみよう~!」
自身がヴォーカリストでもないのにKINGは外野から口を出すのであるが、今の元気が少し足りないKTにとっては重要な事であり、的確なアドヴァイスであった。
「SGTちゃーん、もう少しだけタイトに叩いていこう!!、おお~そうそうそうイイ感じよ~♪」
「コシ師匠!!もっと動かして遊びをいれようか!」
「ましんちゃーん、デーハーに行かずシンプルにかつ乗っていこう!」
全てが的確なアドヴァイスかどうかは不明であるがバンドの連中に明るさ、笑顔が戻ったのは大きかった。
たまにマンネリになった時は違う顔が寄るだけで結構、雰囲気が変わるモノであり今回もそんな感じであった。
KINGはお遊びで、ましんのギターのテンションをユルユルにしてジミ・ヘンなんかを弾いてゴキゲンさんである。
そんな和気あいあいな中で出来上がったオリジナル曲がストーンズのDeadflowersみたいな曲になったのだ♪
第12回終わり
※神戸三宮の老舗の音楽スタジオ