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ヤクザと憲法



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この映画は2016年に単館ロードショーされて我が地元神戸まで来なかったのかな?

劇場で観たいドキュメンタリー映画であった。

暴力団対策法が施行されて20年経った2015年のある大阪の暴力団の日常をそのまま映している東海TV制作の元々ドラマを再編集した、今現在のヤクザの現状を見せている。

コレは俺がよく読むカストリ雑誌にこの撮影に協力した指定暴力団・二代目東組大阪市西成区)の二次団体である二代目清勇会の組長、川口和秀氏のインタビュー記事が興味深かったからである。

昨日、有料CS放送にて観たがこういう映像や映画は一気に人を引き込む魔力がある。

大阪西成、飛田新地など普段TVが絶対入り込めない禁忌な地域にカメラが潜入する様は現実の生の迫力を感じさせる。

神戸にもこういう禁忌な地域はあるけれども、ここまでオープンにTVに出る映像はないし出来ない、東海TVのスタッフの取材力には恐れ入った。

宮崎学の突破者他、アウトロー小説を読破したインテリ文系風な21歳の住み込みの若者ヤクザや中年のベテラン住み込みヤクザや元電気工事士で、自分の命がけで仕事した仕事分をピンハネ(逃げられて)されて不払いに遭いこの世界に足を踏み入れた如何にもな風貌のヤクザや、いろんなタイプの暴力団員が登場する。

この映画を俺がなんですごい気になったかといいますと、俺も電工の仕事なかばクビみたいな形でプーってしていた時期に神戸の西神中央の倉庫でバイトしていたんだがそこの社員に元ヤクザ(真夏でも長袖)の人間が居てその頃はまだ元ヤクザでも社会の受け皿がまだある時代で、職種(肉体労働が多いが)は絞られるが、堅気になれたのが20年前の施行された法律から、そういうのも難しくなっているのを見聞きしていたから。

この映画で軽く今の暴力団に繋がる歴史を紐解いていたが元々は火消しで命がけで火の輪の中でも突っ込み、あとは博徒、賭場の元締めから用心棒に至る経緯を語っている。

積極的に肯定するわけではないが、ある程度こういう存在は必要な部分はあるのかもしれない。極論だが日本では宮崎学の盟友であった青木雄二が警察は国家に雇われたヤクザやからのって言葉が思い浮かんだ。

警察は俺も経験があるが結果(事件)にならないと動かない、防衛は一般庶民に対してはしてくれない。既に手遅れで被害者が死亡してから動くが貸し借りはこの人たちには怖いから作りたくないが、警察より早く動いて未然に防ぐ部分は確かにある。

地域にもよるが彼らの存在のおかげで安心して商売できている店とかは確かにあるのだ。

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この組長、川口和秀氏、役者以上に格好イイ。が眼つきがモノホンだ。

とても60代には観えない若々しさがあるのも魅力的。

映画の最期にヤクザをやめても受け皿があるのか?じゃあ俺たちは基本的人権も何もなく選挙権も何もないのか?人以下なのか?ヤクザの子供は幼稚園もお断りか?と問いかけをするのだが非常に重い問いかけだ。

後、確実に3回は観る映画だ。