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WBA世界ミドル級王者 村田諒太が挑む険しい道のり



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遂に2017年10月22日、台風直撃の日本列島で二人目の日本人の世界ミドル級王者が誕生しました。

よくよくダイレクト再戦はどうあれ勝った方が有利なんですが、敗者アッサム・エンダム選手によると2Rでもう厳しい状態だったらしい。

前戦の試合でより自信を深めて勝てると確信したのは敗者である村田諒太であったようだ。

本人の勝利者インタビューにもあるように、これからが本当の闘いが始まると言っていたが充分これでも快挙なんですが俺もそのとおりと思います。

そこで極私的に今後、村田選手が対戦して勝てば英雄、負けても玉砕されても称賛される素晴らしい現在の世界ミドル級の世界を観てみよう。

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まずは3団体統一(WBOIBFWBC)世界王者のGGGこと、ゲンナディー・ゴロフキン。

最近は衰えと勘の鈍さが目立つがやはりミドル級の第1人者である。

現在、前回のサウル・アルバレスとの疑惑の判定決着で三者三様の引き分けに終わったが無敗の王者であり歴代のミドル級グレートに比肩するスーパー王者。

元々、エンダムや村田が争ったWBAのタイトルはこの人が保持していたタイトルである。スーパー王者ってインチキな制度で格上げして空位になったタイトルで、ボクシング団体は世界主要4団体ありますが、WBAが一番今の処いい加減な世界団体になってしまいました、一番の老舗団体なんですが。


3年ほど前までは誰も敵わない無敵王者でしたが、もう35歳くらいかな?加齢も手伝い以前ほどの強さはなくなった。今後2年の間に村田が挑戦して勝てば世界のボクシング史に永遠に村田の名前は残る。

村田がエンダム戦の後に、この人が後述するサウル・アルバレスとの試合を観戦後、GGGのマジックは解けつつあるという表現は的確で確かに劣化は見受けられる。

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サウル・カネロ・アルバレス、元々下の階級S・ウェルター級の王者でしたがミドル級に進出してきたハードパンチャー。

人気面では今のミドル級周辺で世界ナンバーワンだが元々ファイターだけれどアウトボックスをする選手で個人的には好きではないメキシカンボクサー、古い選手ですがこのタイプなら俺は遥かに70年代、80年代に活躍したハードパンチャー、ホセ・クエバスの方が好きである。どうあれ実力者で明白に負けないボクシングをするテクニシャンでもある、体全体のスピードはゴロフキン同様そうない。


とは言っても1敗してるだけでそれもメイウェザーにタッチボクシングされて、レッスン受けただけなので実質無敗の強豪であるとは言える。

因みに俺は毎週WOWOWの世界のボクシング、エキサイトマッチを観ていますが世界的傾向としてディフェンシヴなフロイド・メイウェザーのようなスタイルは減ってきているような気がします。ボクシング本来の相手を打倒するスタイルのボクサーがアウトボクサーであれ、ファイターであれ増えている。それと軽量級でも1発で相手を仕留める技術が向上している印象は受けます。

野球でいえばホームラン、三振、サッカーでいえばゴール、テニスでいえばサービスエース、柔道でいえば一本勝ちみたいのがKOであるから。

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ジャーマル・チャーロ、双子の世界王者の兄の方で元々は下の階級の世界王者で、現在は前述のアルバレス同様、無冠でミドル級王者ではないがスピード・パワーは一番図抜けているのではないか?

今現在のミドル級で俺の中での最強はこの人、とにかくスピードがあり野性味がある全勝。



村田がもし負けるとしたらこのタイプのボクサーだろう、体全体のスピードがありしかもパンチングパワーがあるから。

村田のボクシングを観ていて一時代前の人気ミドル級王者、アルツール・キングアーサー・アブラハムを思い浮かべた。



攻防分離と言って攻撃するときはガンガン、ビッグパンチを放ち防御するときはガッチリ、ガードを固める。こういうわかりやすいボクシングは人気が出やすい、が一方で脆さも持ち合わせている。体全体が頑丈でないと、出来ないスタイルだが村田は似ている部分がある。

正直、村田やエンダムは世界ミドル級王者ではあるが実力的には7,8番目くらいである。この3人挙げた強豪の他にもミドル級は層が厚く強いのがゴロゴロ居る。

ただ村田が自分は裏街で暗がりでマイク・タイソンに出あっても、勝てますよストリートファイトなら。だけど五輪金メダリストであり世界ボクシング戦って興業であり衆人環視の中ではそうはいかないんですよね、やはり結果が求められるし自分だけでその試合が成立してはないので違うんですよね、というような雑誌のインタビュー記事を読んでこの人はかなりの高いレベルにいろんな意味であるなと感心しました。

もう彼も32歳であと現役できても3年ほどでしょう、その間にこの3人のような強豪と対戦して勝って歴史を刻んでほしいものである。