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恐怖



真夏の怖い映画特集第2弾は「恐怖」原題Taste of Fearです。

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本作は1961年公開の英映画で監督は俺もそう馴染みがないセス・ホルトである。

身体障碍を患って何らかの形で車椅子生活を余儀なくされている方は居ますが、先天性ではなく後天性の場合は若い人の場合、心理的ショックが強すぎて歩く意思がなくなり車椅子生活を余儀なくされる方も居るようだ。

私事で申し訳ないが自分の父が晩年、施設生活を最期にはしていたが、その前に病院に入院リハビリしているときに、主治医に本人が歩くという意思を持てば車椅子を使わなくても歩けますと断言していたのをこの映画を観て思いだした。

又、母親も晩年その逆で最後まで車椅子を拒み自足歩行にこだわっていたのも思いだした、本作とは直接には関係ないが人間の意思というものはその体を強固なものにもできるし軟弱にもできる。それは現実によくあることだ。

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本作の主人公の若い娘は富豪の娘ではあるが10年前に両親が離婚、母親に引き取られてイタリーに住んでいたが、母親が死亡したので南仏のニースに住む父親を頼りに移住するようになる。

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いわゆる再婚相手の継母とお抱え運転手とお抱え医師との生活は主人公(スーザン・ストラスバーグ)にとって居心地がすこぶる悪く、父親も既に死亡して車椅子に腰かけている幻影を観る。

でも彼女にとってはそれが幻影とは思えず、必死に訴える。

それで彼女は気がふれそうになり車椅子ごと豪邸のプールに沈む、でお抱え運転手に助けてもらい、お抱え医師に診察してもらいこのままじゃホントの狂人になりますよと診断される。

父親はだが実は既に絶命しておりそのプールの深い深い(プールというより自然を生かした池のような感じであるが)底に遺体がありお抱え運転手が潜って見つけ出す。

遺産相続となれば自分が死ぬか?狂人になれば全財産は継母とお抱え医師に相続されるようになる。彼女は自由の効かない体で必死にお抱え運転手の助けを乞うのであった。

この映画は二重三重のどんでん返しがあるのだが、途中まで観ている観客からすれば気味の悪い不気味なもやもや感が「レベッカ」とか「何がジェーンに起こったか」なんかのようないやーな感覚になるのだがラストになってそれは晴れるようには作られている。

スーザン・ストラスバーグといえば父親のリー・ストラスバーグが映画界では演出家、俳優、アクターズスタジオ創設者として有名ではあるが彼女自体、女優としては大成はしていない。



ドラキュラ俳優クリストファー・リーの出演も見どころ。