ギルバート・グレイプ
極私的1990年代名画にして、レナード・ディカプリオ、ジョニー・デップ出演の最高傑作。
アイオワ州ってどこやねん?な米国の田舎の平平凡凡な家庭の日常を描いた1993年の映画。
知的障害の弟を持つ兄ギルバートの少し鬱気味な日常を描いている。
俺も後的精神障害を持つ兄を持つ身なのでこのギルバートの気持ちは凄いよくわかる。
生前の母親と兄と俺が20年前に淡路島で兄が未だ(病気ではあったが勤めていた)勤めていた大会社(長期休暇を取っていた)の淡路島の保養所に遊びに行って、そこでミニシアターをしていて俺はこの映画を久々に観て改めて感動し、母は泣いていた。静かな感動を呼ぶ物語である、こういうのを作らせたらハリウッド巧いよなあぁって唸らせる感じかな、今はこういうのは作りにくいし流行らんだろう。
なんせこのギルバートにかかる責任は重い重い、一時の俺ではないくらい重いのである。どうしようもない弟(レナード)と17年前に夫を亡くしてからヒッキーになりELVIS宜しくデブデブの体型になり7年前から物理的に家から出れないくらい巨漢になった母親と同居でどうするの?ってな具合で。
思春期を迎えた馬鹿(先天的な障碍であるが何故かムカつく)弟が次々と問題を起こしてはギルバートが迷惑をかけた相手先に謝罪して、必死に食料品店で仕事している。
ラストでは静かな一人の人生の幕引きがあって描写もあっさりしてるので、えっ?て感じなんですがそこが、この映画のイイ処であり個人的にはこの映画の監督ラッセ・ハルストレムは小津映画に影響を受けたのかなぁなんて個人的感想を持った。