気ままに気楽に

今日も息をしています

犬神家の一族

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4


なのに~この同じ空の下で~♪~なんて茶木ミヤコ?のTVシリーズの主題歌がスッと出る人はワイと同年代かワイより少し年長の男女であろう。

この映画は1976年公開で市川昆監督が本人自らリメイク作も撮り遺作となった彼氏の代表作?になったとも言われる映画である。

今でこそメディアミックスという形で洋画や特に映像の力が弱いとされる邦画の原作小説、映画化、TV化、ヴィデオ化して総合エンターテイメントとして、莫大な製作費をかけた分、書籍の発行部数による印税収入や売上、TV化にゆるスポンンサー料稼ぎ、当時はヴィデオが一般化ではなかったけれどヴィデオ化によるレンタル・セル収入など一粒で5粒も美味しい角川商法の記念すべき第1作映画でもある。

この映画は公開前か、公開後か忘れたけど角川文庫の横溝正史作のコレ以外の復刻の文庫本が飛ぶように売れたように記憶します。

ワイなんかも少し背伸びして、ライ麦畑で寝そべりながらって雰囲気でこの原作者のシリーズを数冊、読破した記憶があります。

この文庫の装丁が秀逸でカヴァーデザインを手掛けた挿絵画家?は天才やと今でも思う。

そのくらい、この横溝ワールドのドロドロ感をよく表現していたと思います。

昭和初期、信州財界の大物犬神佐兵衛が莫大な遺産を残しこの世を去る。

佐兵衛は生涯、正妻を持たず違う妾のそれぞれ3人の娘が相続権をめぐって激しい遺産争いが勃発するのだがこの遺書を管理していた顧問弁護士がコレから一騒動起きるという予感を持ちながら、名探偵金田一耕助に相談を持ちかけ会う予定にしていたが、耕助に合う直前にガーン!毒殺されてしまう。

そんな中、佐兵衛の遺言状は古舘弁護士によって耕助の立ち会いのもと公開されるが、その内容は
「相続権を示す犬神家の家宝“斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)”の三つを野々宮珠世に与え、遺産は珠世が佐清(すけきよ・長女松子の息子)、佐武(すけたけ・次女竹子の息子)、佐智(すけとも・三女梅子の息子)の3人の中から婿に選んだ者に与える」
という相続争いに拍車をかけるようなものであったため相続争いは更にヒートアップ!!

次から次へと相続権のある人間は謎の死といいますか、エグイ殺され方をされるのである。

果たして?真犯人は?、謎の怪人スケキヨとは何者なのか?デスマスクの下の素顔はどうなっているのか?

等等、当時の日本映画の中でも質は別として話題性はてんこ盛りで大当たりし空前の金田一、横溝ブームが日本中で巻き起こった映画でもある。

あくまでワイの私見ですがこういう老若男女を巻きこんだ邦画のムーヴメントはコレ以降ないように思います。

なぜこの映画が社会的現象になったのか?

ソレはひとえに昭和50年代に忘れかけた戦前の田舎の風景や風俗を昭和一ケタ世代やその上の世代が懐かしく思い出し、新世代は親や祖父祖母の時代はこんなんだったんだあー!という新鮮な驚き、名探偵の肩書の割に江戸川乱歩明智小五郎とは対照的で全然、真犯人を捕まえられず次々殺人を犯されてしまう、金田一耕助のドンくささに当時の若者が、妙な共感を得たりと全ての幅広い世代に訴えかける世界観があったように思うわけである。

ネコがミケー~~とかスケキヨ!とか言って白いブリーフを被って笑いを取ったあなたは間違いなくこのムーヴメントを体験し嵌った世代であると認定します!!

しかしこの映画を観て一番痛感したのはいくら大金持ちでも、あの世まで金や財産は持っていけないということと、ある程度お金はある方が幸福だがありすぎるとややこしいもめごとや下手すれば肉親でも、人情沙汰になりかねないって事である。

現ナマでせいぜい500万円程しか触れた事がない人間なのでおそらくワイには永遠に縁のない世界ではありますけどね♪

イメージ 5