やせっぽちのBoogie(仮題) 第13回
ああ~ワタシもバンドやりたいなあ~。。。。。。
※金魚鉢の向こう側でともきちがぼやいている。
スタジオの中でましんやKING達が楽しそうにPlayしている姿を見ていると画家として表現者としての血が騒いできたのであろうか?
それじゃ、ともきちの好きな沢田研二でもやるでげすか?ワイがギター弾くでーよ!
丁度、世良公則と張り合っていた頃のカサブランカダンディーなんてどうでげすか?
ともきちはカチン!ときた!
世良公則??あんなのと沢田は格が違うのよ、それーにワタシはカサブランカよりB面のバタフライ革命をやりたいのよ!!
早口でまくしたてるのでEJは何の事か最初、理解出来なかったが筋金入りのジュリーマニアのともきちが言っているので妙に納得してしまった。
じゃあベースは誰がするの?ああ~あのWildhoneyの店主気ままにの知り合い、シド君に頼もうかな?テキトーに弾けばいいんだからどうせ、あっそれかキヨモジに頼もうか?彼なら確かだしね。
ドラムは?あっキヨモジの店で気取って飲んでいたチャーリーっていたじゃん、アイツに頼もう。
パティ・スミスのような地の奥底から出てくるようなVoでジュリーを唄うなんてのも面白いかもしれないわね。
ひょっとしたらこの練習しているバンドのいいライバルになったりしてね。
うーん色物としてはいいんじゃないかな?思いっきり歌舞くわよ!!
ここ数日、自分がそのまま画家を続けるのか?芦屋の資産家の婚約者と結婚するのか悩んでいる中でひと時のオアシスのような時間が欲しかったともきちにとってはバンドで唄うのはうってつけの発散材料になる筈である。
バタフライはマイナーすぎるからカサブランカでいってみようかあ~!!
第13回終わり
※金魚鉢→スタジオを外から俯瞰した場合中に居る人間を指してスタジオを表現する言葉である。