やせっぽちのBoogie(仮題) 第21回
そうなのかなあ~とりあえずコイツの言う様に俺の今のビジュアルはRockじゃないよな、どうせならARBのキースの様にそり上げるか、長髪にするか。
キヨモジはなんとなくボーっとスタジオの中空を眺めながらBASSを弾いていた。
キヨモジさん、なんでワタシがあなたと一緒にBassとDrumsだけでスタジオにこもるかわかりますか?
その答えは風に吹かれているではなくてね、ワタシのバンドの考え方なんだけれどまずはBassとDrumsがしっかりしていないと駄目だってことなのですよ。
正直、ヴォーカルやギターが目立つバンドは星の数ほどいます、でも長続きしませんそういう学園祭で楽しくやっていまーすってノリのバンドはですね、ほとんどがひいでたヴォーカルやギターが引き抜きにあいバンド解散って憂き目にあうわけです。
金魚鉢(スタジオ)の外はそこは楽器店も幣営しているのでKINGとシドは中の様子を眺めつつ元町南京町からの尾行は続行されていた。
シドちゃん、この※リードマンって店ギター高いなあ~、、、、、なんかフェンダーの偽物チックなボディーとネックが合体したようなのが10万円って信じらんないね、神戸のキースとすれば許せないわ弾いてみよっと♪
おお~スコーンと抜けたイイ音するじゃん!!スタイルは不細工だけどね。
おっさん!!俺にギターの話ふるんじゃないよ!!俺は楽器は人を殴る道具でしかなかったんだからよ(笑)
くだらないやりとりをしながらちゃーりーの動向を注視する二人。
なんか険悪なムードに最初、なっていたけどなんか笑いながらPlayしているじゃん、ひょっとしてあの二人変態??
肉体的には変態ではないだろうけど音楽を真剣にやる姿勢は変態以外でもないんだろうな、真剣さがコッチにも伝わってくるぜ。
キヨモジさん、次回のスタジオはワタシのLONDON帰りの友人を呼びますよ、楽しみにしてください。
よーちゃーりーさんよ~この後、俺の店(タートルズ)開けるからよ、寄らない?一杯奢るよ。
そうですね、、、、、、なんか今日はあなたの店楽しいゲストが多く集っていそうだから寄ろうかな。
二人はスタジオを出て三宮北側のBar、タートルズに向かう。
その二人をぴったり尾行する二人(一人はタダ酒狙いとも言える)。
キヨモジは何故か少しだけ目が覚めたような気がして、歩きながら頭の中で頭脳警察の名曲がリフレインされていた。
※神戸最大の楽器店にしてスタジオ、質が高いけど値段高い。
第21回終わり