気ままに気楽に

今日も息をしています

リアリティ・バイツ

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俺の中では今だから言えるけど男に限って言えば30歳までは性春時代であり、特に20代前半なんて挫折を味わいながら成長していくものだと勝手に考える。
 
全ての若き野郎どもや女どもが学生時代に描いたサクセスストーリー通りに生きているなんていうのはほんの一握りでほとんどがもがき苦しみ喘ぎ、甘い甘すぎる学生時代から社会の辛酸をなめるのである。
 
この1994年に公開された映画は一応青春ムーヴィーではあるのだが80年代や70年代に量産された能天気ムーヴィーとは一線を画す。
 
それは監督のベン・スティラーが自分が性春に観た映画にリアルはないと感じ取り制作したかもしれないと俺は妄想する。
 
俺の若いころでいえば、高卒、大卒、大学中退とかのレベールであれば高校中退や中卒者を除き文系で全然、阿呆な人間でも選ばなければ楽にそこそそこな株式会社の正社員になれる時代であった。
 
今、2010年代なんてのは文系学生ならば大卒でも余程頑張らないとガテン系か自営しか難しいで~の時代である。
 
既に90年代前半は日本でいうバブルが弾けて失われた20年?とか言われる時代に突入し就職難な時代に差し掛かりつつあった時代である。
 
この映画に描かれているセイガク時代に思い描いた理想と現実のギャップに悩まされドロップアウト、辛抱する、人それぞれだけど厳しい現実が待ち受けているというのは若いころもそうだけど、生活していく!自活していく!となった時点で待ち受けるものはまさにリアルそのもの。
 
夢破れた敗残者がどう盛り返すか?というのは興味あるし、現実世界もそうだし人生勝ちっぱなしで負けたことない者もいるだろうけれど、そういう者の言葉や表現は敗残者の俺には何も響かない。
 
個人的には90年代の青春映画の佳作でサントラも必聴盤である。
 
 
 
まあ辛気臭いことばかり考えずにビートに体をゆだねようじゃないかあーって90年代にこの音は意外だけど嵌ったね。
 
 
 
 
 
現実逃避して夢想の世界を映画や音楽は誘ってくれるけどそれもいいんだろうけれど、厳しい現実に立ち向かうポジティヴさも与えてくれるかもしれないんだ。