MUDDY WATERS HARD AGAIN
新年の一発目はポピュラー音楽の御大からいこうではないか!!
SIDE1
- マニッシュ・ボーイ - "Mannish Boy" (McKinley Morganfield, Ellas McDaniel, Mel London) - 5:23
- バス・ドライヴァー - "Bus Driver" (M. Morganfield, Terry Abrahamson) - 7:44
- アイ・ウォント・トゥ・ビー・ラヴド - "I Want to Be Loved" (Willie Dixon) - 2:20
- ジェラス・ハーテッド・マン - "Jealous Hearted Man" - 4:23
- アイ・キャント・ビー・サティスファイド - "I Can't Be Satisfied" - 3:28
SIDE2
- ザ・ブルース・ハド・ア・ベイビー・アンド・ゼイ・ネイムド・イット・ロックンロール・パート2 - "The Blues Had a Baby and They Named It Rock And Roll (#2)" (M. Morganfield, Brownie McGhee) - 3:35
- ディープ・ダウン・イン・フロリダ - "Deep Down in Florida" - 5:25
- クロスアイド・キャット - "Crosseyed Cat" - 5:59
- リトル・ガール - "Little Girl" - 7:06
マディ・ウォーターズの1977年作である。
マディ・ウォーターズの存在を知ったのはSTONESがカヴァーしていた幾つかの曲から。
俺の勝手な妄想と憶測なんですが、この人や多くのブラック・レジェンド・シンガー達は1970年代、その前からその音楽功績の割に認められていなくて不遇な時代を過ごしていたのだろうということだ。
幾ら素晴らしい音を出していても人種差別には敵わない。
特にこういうタイプのブルーズミュージシャンはその傾向が強いと思われる。
メチャクチャ極端なことを言いますと、60年代に英国の若者ミュージシャンが取り上げなかったら永遠に米国のローカルミュージシャンで終わっていた可能性がある。
このアルバム自体も1975年にレコード契約を切れたところでジョニー・ウィンターの助けを得て制作されている。
アルバムタイトルにそういう意味が込められているのか?と感じたり。
この人がどこまで人格者かどうかは置いといて、結構典型的ブルーズにこだわらずPlayしている処が好感を持てるところである。
ジミ・ヘンドリクスに影響されたかなりエレクトリック・ブルーズ的サウンドとか、本作でもスライドギター(ジョニーかもしれないけど)の音色なんかは非常にブルーズというよりミクスチャーなRockよりの音である。
決して恵まれた音楽人生ではなかったのにも関わらず、このジャケの御大の貫禄ある笑顔が御大然としている。
1とか5なんていうのは40年代50年代に収録された曲のセルフカヴァーであるが俺の勝手な思い込みもあるが見事に1977年の音として蘇っている。
ジョニー・ウィンターの手腕もさることながら思い切り言ってしまえばこういう楽曲は時空を超えて永遠のポピュラーの名曲だと言いきる。
マディ・ウォーターズ??どろどろ??よく分かんねーよ、という御仁に是非聴いていただきたいスマッシュなアルバムだ。
渋く決めようではないか!!