クレイマークレイマー
パクリ企画しりとり第3弾 映画しりとりは合計121作のノミネートがありました。
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第29弾はクレイマークレイマーです。
この映画は1980年春に日本公開されて、確か?アカデミー賞を総なめした名画として前評判が高かった。
まあ俺の中では他の「影武者」やら「地獄の黙示録」が物凄いド迫力スペクタクルで圧倒されていたのでこの映画も劇場で観たけど、でもじんわりとくるものがありました。
映画の原題は「Kramer vs. Kramer」で離婚裁判で係争中の夫婦の子供の親権争いが主題にある。
離婚調停、親権とかは永遠の法律だけでは裁けないテーマのような気がしますがこの映画は親権を争っている夫の方にほぼスポットが当てられている。
前半のメリル・ストリープ演じるキャリアウーマンとしてやっていきたいという妻、母親側の心情はあまり描かれていないようだし、映画観ててもあまり印象に残るシーンはなかったように思う。
一応、親子、妻養うだけの余裕があるダスティン・ホフマンはまあモーレツ会社員で家事育児をすべて妻に押し付けていた。
ある日、妻が出ていく。5歳児の男の子を残して。
そこから夫、ダスティンのドタバタが始まる。幼稚園の送り迎えから食事、洗濯、風呂すべて子供の世話をしながら、主夫生活も始まるから当然仕事もはかどらず家に帰ってサービス残業する有様で、そんな彼を横目で観ながら息子は猫のように邪魔ばかりする。
コレがフレンチトーストだ!!と言いながら黒焦げのトースト焼いたりハチャメチャなんだが最初は、父に反抗していた息子も徐々になついいてくる。
しかしこの息子が大怪我をしてしまい、仕事が実に入らなくった父親はまあエリートにありがちな梯子を外される形で会社を解雇されてしまう。
失業してなんとか仕事にありついたが収入は以前の仕事より半分以下、そうこうしているうちに1年半後キャリア・ウーマンとして高収入を得るようになった母親が戻ってきて親権を巡って裁判となる。果たして親父、裁判に勝てるのか?
この映画の言いたいことは何だったんだろう?と未だに考えることがある。
これは日本や欧州に限らず母子家庭はよくスポットがあたるが父子家庭はあまりスポットが当たらないが、一時的にではあるが父子家庭の悲哀を描いた名作だとは思う。
極めて80年代的な感じを受けるのは今もあるかもしれんけど俺らの世代までの父子家庭ってのはここまで父親が5歳児に主夫をしないとは感じた、少なくとも日本では。
ラストシーンはなんか映画の他人事なんだけどジーンとした記憶があります。
まだこの頃はメリル・ストリープは無名に近い女優だった。