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華岡青洲の妻



こういガイキチのような医学者が大昔に居たから現代医療で我々は持病をやわらげたり出来たリ投薬、治療を受けれるのだと痛感した。

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原作は有吉佐和子の小説、映画は新藤兼人脚本、監督増村保造、三大スター、市川雷蔵高峰秀子若尾文子出演で1967年作、モノクロ作品である。

華岡青洲とは世界で初めて全身麻酔に成功して乳癌手術を治療した江戸時代(1700年代)の医学者である。

こういう存在(実際はオランダやポルトガル、おそらく朝鮮や今のシナとかも交流があったろう)が居るから歴史教科書から鎖国という言葉や表現は消えるのだと俺は理解する。

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市川雷蔵演ずる華岡青洲はある意味、己の自己実現の塊でありながら人命救助のためになんとか全身麻酔の薬を使って手術は出来ないものか?そうすれば多くの病に伏せている者は救えるのにと思い立ち、あらゆる実験をする。

チョウセンアサガオトリカブト(猛毒)などを調合し、最初のうちは猫やらイヌやらネズミ?やら動物実験をしだすが、やはり人体でないとということで人体実験をしだす。

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そのうち、青洲は自分の妻(若尾文子)や実母(高峰秀子)も人体実験に利用する。

母親はそのために絶命、妻は失明という恐ろしい犠牲を払いながら遂に青洲は全身麻酔薬を発明する。

この映画は子供の頃に少し観た記憶があって、おふくろが俺らが悪さしたときに歯をお歯黒にするわよ!!って怒った時に何のコッチャイって訳が分からんかったのだが、この映画での高峰秀子のことかと妙に納得した記憶がある、単純に怖かった。

嫁と姑の葛藤を描いた小説で映画でもあるのだが、青洲の現代社会では完全OUTな執念を感じさせる映画ではある。

これは薬を題材にしているが、例えばフグとかでも大昔に知識もなく食って死んだりしたおかげで、滅多に食さないが我々現代人は美味しい食にありつけている部分はあると思うのである。

高峰と市川の鬼気迫る演技は物凄いアナキズムというか迫力を感じる映画である。