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皇帝のいない八月



俺の高校時代の友人が言っていたニューシネマの定義、主人公は美男美女ではない、アウトローであることが多く、ラストは壮烈に散る。それがニューシネマの基本である(特にアメリカンニューシネマ)と言いきっていたがこの映画はその定義に当てはまる。


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1978年公開のサスペンスアクションの傑作。

未だに俺は警察予備隊から自衛隊と呼び名が変わり、日本を自衛している事実上の軍隊でもある自衛隊には感謝の念しかない。

ただその自衛隊が国体のコントロールが効かず暴走してしまうとコレは国家存続クーデターとなり日本国は非常に厄介な状況になる。

右翼であることは構わんが極右、超右翼となるとコレは怖い。行き過ぎて太平洋戦争前の大日本帝国軍になると、メチャクチャヤバいわけだよね。

日本は緩やかな社会主義なんでこういうクーデターは起こりにくいが、それでも政権がノホホンとしてるとこういうクーデターを起こされる可能性は捨てきれない。

主人公の自衛隊側の渡瀬恒彦や永島敏行には一点の曇りもない純粋な精神が宿ってる、実はそういうのが一番人間の中では怖い部分でもあるわけ。

吉永小百合も出演していますが、ラストは壮烈に渡瀬もそうだが散っていきます。

吉永のそういう映画を俺は初めて観たのでこの映画ホント衝撃だし、未だに色々考えさせられる映画でもある。

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カサンドラクロスという列車パニック映画がありましたけど大いに参考にした部分もあるんじゃないだろうか?とにかく極私的邦画の傑作です。