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鉄人   アンディ・フグ


アンディ・フグという格闘家は打撃系格闘技の常識を覆した選手だと思います。

一般論として格闘技はすべからく身体が大きい方が絶対有利である。

特にボクシングやキック・ボクシングの様なある程度限定されたルールで行われる競技は特にである。

例外としてM・タイソンがいましたが彼の場合、踏み込むスピードと爆発力が桁外れでした。

そういった特殊な能力がない以外この手の競技で身体が小さいのはそれだけで不利になりハンディとなることが多いのである。

コレが同じ限定したルールでやる競技でも柔道とか相撲とかは小が大を制することはあったりしますけれどソレでも同じスピードであれば大きい方が有利です。

この人はリアルに空手の強さをプロのリングで証明したんじゃないでしょうか?

私は空手道の精神的な部分や武道としてのあり方は非常に尊敬するし評価しますけど、じゃあ実際にプロのリングでレスラーや柔道家やプロボクサーと闘った時にどうなの?って疑問は昔からありました。

事実、怪物ウィリー・ウィリアムス以外で空手の最強っぽさを体現した選手はいなかったように思います。

彼は身長2メートルの上にアマレス経験者なので強くて当たり前でした。

このアンディ選手も最初は極真空手正道会館をへてK-1、いわゆる無差別級の顔面打撃のあるキックボクシングに挑戦します。

しかし規格外の身体の大きさを持った選手は懐が深いのでそんなに顔面打撃をもらう恐怖もリスクも少ないですけどM・タイソンとかA・フグ選手の様に175~180センチ程度の選手はよほどディフェンス技術をしっかりしないと190センチ以上の巨人のパンチやキックをまともに被弾してしまいます。

ほとんどの空手出身者はこの顔面打撃の壁に弾き返されてK-1の舞台でいい成績を収めることができませんでした。

彼も転向当初2年ほどはM・ベルナルド等のボクシング出身者のパンチをまともに喰らいKO負けをして非常に先行きが暗いスタートでした。

そこで彼は空手の直線的な動きを捨ててヒット・アンド・アウェイ、顔面の防御、パンチの強化等をして自分の弱点を補い見事1996年にK-1グランプリで優勝しました。

正直、ワンディトーナメントなんていうのは興行の為に打ってるのであってその時点での最強者を決める
モノではないと個人的には思います。

でもそんな中でも特別、体格が大きくなく爆発力がない彼が優勝した時は何か我が事のように嬉しかった記憶があります。

今、日本の選手にコレだけの精神力を持った選手っているのかなあ~。
何とか頑張ってほしいモノですけど。。。。。

アンディ・フグは私にとって青い目のサムライであり、リアルで強いブルース・リーの様な格闘家でしたね ♪