カンバセーション・・・盗聴・・・
1974年に発表された傑作サスペンス映画です。
この映画は同年のカンヌ映画祭グランプリに輝いたとともに彼氏を世界的名匠に仕立て上げた記念碑的作品の様に思えます。
今でこそ盗聴とか盗撮なんてのは大企業や大型店に行けば当たり前の話ではありますが未だこの30数年前ではかなり最新の技術であった事が伺えます。
お話の方はジーン・ハックマンが極度のプライバシーを侵される事を嫌う主人公で、まあこれは彼の職業柄そうなりますといいますかこういう風になっても仕方がない様な男ではある。
ところがひょんなことから好奇心をとあるテープに抱いてしまい、ソコから血なまぐさい殺人事件に巻き込まれてしまう訳なんです。
今の世の中も正直マスコミなんか信用できないし、ドコまで真実を伝えているのか分からないので我々は常にミスリードされないようにリテラシーに個々照らし合わせて、何事も盲目的に鵜呑みにしてはいけないのですが、この映画なんてのは今一度そう言った事を考えさせられる気がします。
ラストシーンの壁や床がボロボロになったというか自分でしたんですが、その部屋で寂しくサックス(だったと思う?)を吹いているハックマンの佇まいが愚かな事をしでかした男の諦念感が漂っていて秀逸ではありました。