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しこふんじゃった

映画「しこふんじゃった」は1991年に公開されました。
 
監督は「変態家族・兄貴の嫁さん」や「ファンシィダンス」で当時一部のファンからカルト的人気を誇った周防正行が未だ見ぬ強豪的な実力を表邦画界に見せつけた映画であると個人解釈をしている。
 
お話の方はうだつのあがらんボンクラ大学生の本木雅弘が卒業単位を楽してほしいがために潰れかけの相撲部に入部する処から始まる。
 
このよこしまな発想がいかにも当時の大学生らしくて俺らもそんな馬鹿ものやったよのーって非常に共感が持てたりするのである。
 
部員が一人だけ居てえらそーにしてるんだがアンタ一体何年留年してまんのん?ってな感じで竹中直人が居るのだがいつも本番前になったら下痢を起こして不戦敗になるていたらくのダメダメぶりでただの相撲オタク。
 
それで本木扮する秋平が自分のナマクラな素人の友人を集めて対外試合をするのだがもう100戦100敗の勢いで史上最悪に弱い相撲部が出来上がるわけなんである。
 
小学生の子と相撲して負けてるていたらくには観ていても涙が出るくらいのダメっプリでイライラするのだが、そこはやはり90年代風スポ根ドラマとして完結していく様は脚本、構成ともに見事ではありました。
 
ボンクラ学生の本木雅弘に相撲好きの教授の柄本明、ヘタレ部員の竹中直人、彼女役の清水美砂の演技も見事で邦画初の扱いづらい題材でもある相撲を取り上げ笑いを交えた演出力は後の大ヒット作「シャル・ウィ・ダンス」に繋がるのである