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今日も息をしています

真夜中のパーティー

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Boys in The Band - Trailer

ゲイパワーが脚光を浴び始めた1970年に公開された少し問題作ではあります。

コレはブロードウェイで1968年に舞台劇で上演していたものを監督ウィリアム・フリードキンが映画化した作品であります。

今でこそ「ハーヴェイミルク」や「蜘蛛女のキス」とか「モンスター」で男性や女性の同性愛を描く映画はタブーではなくなったがこの時代はまだまだ敷居は高かったと思う。

そしてあくまで闇の歴史ではあるがハリウッドで名優と呼ばれた銀幕の大スターも異性交流はもちろんのこと同性愛好者が多かったと聞きます。

ココで俺が知ってる限りの日本や欧米の愛好者を列挙すれば俺自身が闇に消される墓場ネタになりますのでそういう愚行はしません。

で、この映画なんですが初めて観た時結構衝撃でした。三島由紀夫が存命なら大絶賛していたろうと思えます。

お話の方は当時、実生活の中で何かと不自由な思いをしている8人のゲイの男たちがパーティーを開くのですが、一人だけ偶然そういう場とは知らずにやってきたストレートの男が加わったばかりに、楽しい宴にくさびが入り段々険悪なムードになるのである。

我々、凡人には分からない細やかさや思いやりや嫉妬、感情のヒダや微妙な動きを追った心理劇でもあり台詞のやりとりがスリリングで、又ジョークなんかもこういう系統の人種特有のモノがあって面白い。

この登場人物がストレートの男アラン役(ピーター・ホワイト)を含めて実生活でもゲイなので真実味がグッとます物語ではある。

ただいかにもゲイ丸出しのエマリー役(クリフ・ゴーマン)が唯一ゲイではないというのも面白いが。

この映画を観ると学生時代に、バンド仲間の友人が大学ヤーンピして年上の女性と結婚した際にその結婚披露パーティーを当時俺らのたまり場になっていた神戸元町の安BARのゲイのマスター(故人)の神戸須磨の豪邸でありまして、ほとんどの列席者が帰路につく中、何人かが残って1泊したのですが何度もマスターに寝込みを襲われそうになって必死に抵抗して激怒した苦い経験が蘇ります

しかしウィリアム・フリードキンはこの後「フレンチ・コネクション」「エクソシスト」「クルージング」等の名作を撮るわけですが才人でありながらエグイ感性を持った映画監督であると改めて認識しましたよ