気ままに気楽に

今日も息をしています

ケン・ノートン

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久々の格闘技の記事で海外ボクサーの記事でもある。

このケン・ノートンというヘビー級の強豪選手は個人的に言えば全盛期の時代が不幸で、例えば今の時代に出現していたらスーパースターになっていた可能性がある。

1970年代の世界のプロボクシングといえばヘビー級が中心であり、アリを中心にフォアマン、フレーザー、ノートンといずれも実力伯仲で又、ブラックパワーの炸裂した時代でもありました。

このノートンというボクサーはルックスだけなら4強の中では一番だと思います。

実際に現役時代に「マンディンゴ」や「ドラム」という秀作の映画にも出演していてどちらも未見なんだが非常に興味深い映画なので息をしている間に必ず観たいと思っています。

モハメド・アリがカムバックして、フレーザーにKO寸前の判定負けを食らい彼の低迷期に対戦し、ノンタイトル戦で判定勝ちを収め、しかも彼の顎をその試合で骨折させアリの顎を砕いた男として一躍世界的ボクサーとなる。

1974年にフォアマンと対戦した時は、蛇に睨まれたカエル状態で2RKO負けしましたが当時のフォアマンは宇宙一強い王者だったので仕方のない処です。

その後、アリと2回対戦しますが2度とも判定負けしますが、この動画の1976年のアリとのNYヤンキースタジアムで5万人以上集めた世紀の1戦は当時、生で自分も観ましたけどアリが負けたと思いました。

そのくらい試合中もそうだし試合後の両者の表情を観てもどちらが勝者か分からない感じです。

この試合を観てアリの時代ももうすぐ終わるのかなあ~と寂しく思ったのも事実です。

タイプとしては両腕をクロスさせながらジワジワ前進していきレフトフックを叩きつけるスタイルのファイターでアリがフレーザーと同じく苦手なスタイルのボクサーであると見ています。

この選手との試合や、フレーザーとの第1戦でアリは弱点ともいえるアゴの弱さを痛感したのかどうか定かじゃありませんが、20代の頃のスピードのある時代とは違いボディは打たせるけど顔面は簡単には打たせないスタイルに変えたような気もします。

ただ弱点といってもヘビー級のパンチはどんなに打たれ強い選手でも一撃で沈む可能性はありますのでいちがいに弱いとは言えませんけれど、そういう印象はあります。

そして当時の新興団体のWBCが認定したヘビー級で唯一決定戦もせずに世界王者になった選手と言われますがコレは当時の世界王者、レオン・スピンクスが対戦を避けてアリとのダイレクトリマッチを選んだためなので、今の主要4団体(WBA、C、O、IBF)が認定する一部の王者より遥かに値打ちがありますし、決して彼の評価を貶めるものではないと思います。

そして初防衛戦を1978年、ラリー・ホームズと対戦しますが僅差の判定負けで王座を追われますけどこの試合もどちらとも言えない微妙な試合でした。

個人的にはこのアリが1960年代~80年に現役を引退するまでの期間にボクシングの特に北米での採点基準が攻勢よりも手数をとる傾向になり、どちらとも言えないラウンドは手数の多いアウトボクサー有利な現在ボクシングの傾向を作り上げたような気はします。

ところでマイク・タイソンが全盛期は最強という声が多いですけれど、彼は果たして?この70年代にいたらどうだっただろうか?とは思います。

たらればはいけませんが、おそらくこの4強やラリー・ホームズには敵わなかった気がします。

タイソンの全盛期自体が他にココまでの強豪はいなかったと思うし、彼の全盛期は大きくて速くパンチの強いヘビー級が少ない時代でもありました。

今はウクライナ巨神兵ブラザーズ、クリチコ兄弟の時代ではありますが、こういうアフリカンボクサーが居れば突破口を見いだせそうな気がします。

あくまでも自分の極私的私見ですけどね