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三大怪獣 地球最大の決戦

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キングギドラという怪獣は色んな意味で宇宙最強であろう。
 
その造形の美しさと凶暴極まりない破壊力抜群な攻撃力はよく人間のプロレスラーやプロボクサーでデカクて強い王者に形容されたりするし、矮小な話だけど俺ら世代の少年の中で破壊的にケンカが強いヤツの仇名になったもんだ。
 
1964年年末公開された本作は黒澤の「赤ひげ」が本来は全国上映だった予定だったのが撮影が延びて公開出来ず東宝が本作を投入したそうだが興行収入的には大成功を収めた。
 
それはひとえにキングギドラの功績に他ならないだろう。
 
日本古来の大和伝説に出てくるヤマタノオロチから着想を得た三つ首龍の上に羽が付いて大空を飛ぶ100m強の巨体は怪獣史上最大にて黄金の体は美しい。
 
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この怪獣に比べたら地球怪獣のゴジララドンモスラはいささか迫力も何もかも怪獣としてのスキルは相当落ちる。
 
勝っているのは俺が大嫌いな言葉、根性だけかもしれない。
 
どんな闘いやスポーツにおいて体力・技量が勝っている相手に精神論や根性で勝てるわけはない、それは人間社会も怪獣社会も同じでこの地球怪獣3体をもってしてもキングギドラにはまるで敵わないのであるから、金星を滅亡させて金星人を死滅に追いやった悪魔的宇宙怪獣に勝てるものは皆無なのである。
 
俺の勝手な妄想なんだけれど、この作品から怪獣も宇宙からの侵略者ということで後のTVシリーズの宇宙特撮(ウルトラシリーズ)に繋がった記念碑的作品と理解する。
 
つまり大宇宙の破壊神のような存在には人智を超えた力がありその象徴たるキングギドラという存在も神話の大怪物から着想を得ているのもむべなるかなである。
 
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お話の方は至極、単純で某王国の王女を乗せた旅客機が大爆発、その際に金星から光線かなにかで奇跡的に助かった王女が頭がパープリン状態になり自分は金星人と言いだし次々に怪現象の予言をして地球の危機であると訴える(主に怪獣出現の予言だけど)。
 
阿蘇の火口付近でこの王女(若林映子)が演説するシーンが未だにトラウマでたまに夢に出てきて怖い思いをする(笑)
 
カップルの帽子が火口付近に落ちそうになって風来坊がカスリ賤欲しさに無謀にも取りに行こうとしてそのまま火口に落ちて絶命したり、物語のラストで王女が正気に戻った際、悪漢と刑事(夏木陽介)との攻防の中で悪漢ががけ崩れにより絶命するなどハラハラドキドキするシーンが満載である。
 
そういった中でキングギドラが卵のようなものから炎となり中空で形となる登場シーンやラドンをしのぐ大空を飛びながらの光線攻撃で建造物を破壊しまくる姿は凶暴でありながら優雅で美しいのであった。
 
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富士山麓の地球三大怪獣とのバトルのあと、崖から海に沈んだギドラは絶命か?と思われるが不死鳥の様に大宇宙に去っていくのだ、恐るべし